【書評・要約】世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法

最終更新日

マネージャーとして一皮向けたく、最近はマネジメントに関する本を読み漁っています。その中でオススメしたい書籍の1つが『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』です。

先日、「【書評・要約】『ハイアウトプット マネジメント』で学んだマネージャーの心得」という記事を公開しておりますが、そちらと併読すると理解が深まるのでおすすめです!

本記事では本書の書評・要約をするとともに、自分が学んだマネージャーの心得についてまとめます。マネジメントについてより深く学びたい人や悩みを抱えている人はぜひ参考にしてください^^

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書籍『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』とは?

本書は、『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』という書籍名で、著者は経済・経営ジャーナリストであり、トヨタからアップル、グーグルまで、業界を問わず幅広い取材経験を持つ桑原晃弥氏です。グーグルが行った「プロジェクト・アリストテレス」という研究によって明らかになったチームパフォーマンスに影響する5つの要因と、それらを高めるために必要なアクション・仕組みや具体的な方法を紹介しています。

本書の目的は、グーグルのチームづくりの方法を紹介するだけでなく、日本のチームづくりの方法も考えさせられることです。著者は、グーグルとは異なる文化や習慣もある日本のチームにも、心理的安全性やダイバーシティ、実験主義などの要素が必要であることを指摘します。しかし、日本ならではのやり方も、一概に否定するべきではないことも分かります。柔軟に変化に対応することが大切であることが伝わってくる内容となっています。

各章では、グーグルの事例やデータをもとに、チームパフォーマンスに影響する要因とその重要性を説明し、それらを高めるために必要なアクション・仕組みや具体的な方法を紹介しています。また、日本のチームづくりの方法と比較したり、他の企業や組織の事例も取り上げたりして、客観的な位置づけも行っている本です。

▼書籍概要

書籍名世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
発売日2018/8/20
本の概要本書は、グーグルが行った「プロジェクト・アリストテレス」という研究によって明らかになった、チームパフォーマンスに影響する5つの要因と、それらを高めるために必要なアクション・仕組みや具体的な方法を紹介しています。
どんな人におすすめか・チームマネジメントに関心がある人
・グーグルの組織文化に興味がある人
・チームワークやコミュニケーションスキルを向上させたい人
おすすめポイント世界最高のチームであるGoogleで培った経験をもとにして説得力ある形でチームづくり、マネジメント、についてノウハウを学ぶことができます。最も重要なポイントは心理的安全性であることや、1on1や雑談の重要性、フィードバックよりもフィードフォワードなど、良いチームを作る上で必要なことが紹介されています。
中身(目次)第1章 世界共通のチームづくりのルールとは
第2章 「愚痴」も「もめごと」もチームにとってよいこと
第3章 チームのパフォーマンスを向上させる「良質な会話」
第4章 “一瞬”で差をつける「チーム時間」の使い方
第5章 「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
第6章 劇的に生産性を上げる仕組みのつくり方
読んだ人のクチコミ・グーグルのチームづくりの方法が詳しく書かれていて、とても参考になりました。心理的安全性やダイバーシティ、実験主義など、チームパフォーマンスに影響する要素が具体的に解説されていて、実践しやすいです。日本のチームづくりの方法も見直すきっかけになりました。

・本書は、グーグルのチームづくりの方法を紹介するだけでなく、日本のチームづくりの方法も考えさせられる一冊です。グーグルとは異なる文化や習慣もある日本のチームにも、心理的安全性やダイバーシティ、実験主義などの要素が必要であることが分かります。しかし、日本ならではのやり方も、一概に否定するべきではないことも分かります。柔軟に変化に対応することが大切であることが伝わってきます。

・本書は、グーグルのチームづくりの方法をわかりやすく説明しています。心理的安全性やダイバーシティ、実験主義など、チームパフォーマンスに影響する要素が具体的に解説されています。また、価値観ベースの会話や適切な1on1ミーティングなど、アクション・仕組みを整備する方法も紹介されています。チームマネジメントに関心がある人におすすめです。

書評・要約

グーグルは、世界で最も働きがいのある会社として知られていますが、その秘密はどこにあるのでしょうか?本書は、元グーグルの人材開発担当者である著者が、グーグルのチームづくりの方法を紹介しています。グーグルが行った「プロジェクト・アリストテレス」という研究によって、チームの成果を左右する最大の要因は「心理的安全性」であることが明らかになりました。「心理的安全性」とは、「自分らしさを発揮しながらチームに参画できる」という実感のことで、安心して本音を言い合えるチームから、最高の成果が生まれるということです。本書では、心理的安全性を高め、成果に結びつける方法を具体的に解説しています。

本書で書かれている内容

  • グーグルが行った「プロジェクト・アリストテレス」という研究によって明らかになった、チームパフォーマンスに影響する5つの要因
  • チームパフォーマンスに最も重要な要因である「心理的安全性」とは何か
  • 心理的安全性を高めるために必要なアクション・仕組みとその具体的な方法
  • チームのパフォーマンスを向上させるために必要な「良質な会話」とその具体的な方法
  • チームのパフォーマンスに影響する、世界共通の変化とその対応策
  • 「最少の人数」で「最大の成果」を生み出すために必要なチームメンバーの選び方とその具体的な方法
  • 劇的に生産性を上げる仕組みのつくり方とその具体的な方法

これらの内容を見て気になる方はぜひ本書を読んでみてください^^

まとめ

以下は本書で説明されていることの中でポイントだと思った部分を抜粋しています!

  • 本書は、グーグルのチームづくりの方法を紹介している。
  • グーグルのチームづくりの方法の核心は、「心理的安全性」である。
  • 心理的安全性とは、「自分らしさを発揮しながらチームに参画できる」という実感のことである。
  • 心理的安全性を高めるためには、価値観ベースの会話や適切な1on1ミーティングなどのアクション・仕組みを整備する必要がある。
  • 心理的安全性を高めることで、チームはダイバーシティ(多様性)や集合知(知識やアイデアの共有)を高めることができる。
  • ダイバーシティや集合知を高めることで、チームはより創造的で革新的なアウトプットを生み出すことができる。
  • 本書は、グーグルのチームづくりの方法だけでなく、日本のチームづくりの方法も見直すきっかけを与えてくれる一冊である。

本書を読んだ読書メモ

ここからは本書を読んで重要だと思ったポイント、心に留めておきたいと思ったことを章毎に箇条書きで記載していきます!

第1章 世界共通のチームづくりのルールとは

  • チームづくりの原理原則は、世界共通である。
  • もっとも大切なのは「心理的安全性」であることを、グーグルの「プロジェクト・アリストテレス」が解明した。
  • 心理的安全性とは、「自分らしさを発揮しながらチームに参画できる」という実感のこと
  • 心理的安全性が高いチームは、メンバー同士が信頼し合い、自由に意見を交わし、リスクを取って挑戦し、失敗から学ぶことができる
  • 心理的安全性が低いチームは、メンバー同士が不信感や恐怖感を抱き、自己防衛に走り、沈黙や隠蔽をすることになる。
  • 心理的安全性は、チームメンバーの個性や能力よりも重要である。

第2章 「愚痴」も「もめごと」もチームにとってよいこと

  • 心理的安全性を高めるためには、価値観ベースの会話が大事である。
  • 価値観ベースの会話とは、「自分は何を大切にしているか」「相手は何を大切にしているか」「どうすればお互いに満足できるか」などを話し合うことである。
  • 価値観ベースの会話をするためには、1on1ミーティングが有効である。
  • 1on1ミーティングとは、マネジャーとメンバーが定期的に1対1で行うミーティングのこと
  • 1on1ミーティングでは、メンバーの時間として、メンバーが話したいことを優先的に聞くことが大切である。
  • 「愚痴」が出たら、それを「要望」として受け止め、会話のキャッチボールを始めることが大切である。
  • 会話のキャッチボールとは、「相手の話を聞く」「相手の気持ちを理解する」「自分の考えや感情を伝える」「相手の考えや感情を確認する」などを繰り返すことである。
  • 会話を通じて、チームメンバーの選択肢を増やしてあげることが大切である。
  • 選択肢を増やすとは、「自分はどうしたいか」「相手はどうしたいか」「他にどんな方法があるか」などを一緒に考えることである。
  • マネジャーは、「自分の弱み」を積極的に開示することで、メンバーにも自分の本音を話しやすくすることができる。
  • もめごとは、チームの生産性を上げる絶好の機会である。
  • もめごととは、「建設的な議論」のことであり、「互いに尊敬し合いながら、異なる視点や意見をぶつけ合うこと」である。
  • もめごとをするためには、「心理的安全性」が必要であり、「もめごとのルール」を決めておくことが大切である。

第3章 チームのパフォーマンスを向上させる「良質な会話」

  • チームのパフォーマンスを上げるには、雑談が大事である。
  • 雑談とは、「仕事以外の話題」や「自分の趣味や興味」などを話すことである。
  • 雑談は、メンバー同士の関係性や信頼感を深め、コミュニケーションの質や効率を高める効果がある。
  • 雑談は、チームメンバーが「心理的安全性」を感じられる空間を作り出すことにもつながる。
  • 感謝の気持ちがチームの生産性を上げてくれる。
  • 感謝とは、「自分に対して何か良いことをしてくれた人に対して、その行為や結果に対する評価や感謝の気持ちを伝えること」である。
  • 感謝は、メンバー同士のモチベーションや満足度を高め、協力的な行動や創造的な思考を促す効果がある。
  • 感謝は、チームメンバーが「心理的安全性」を感じられる空間を作り出すことにもつながる。
  • チームのパフォーマンスに影響する、世界共通の変化
  • 変化の激しいビジネス環境の中で抜きん出た成果を上げるには、ダイバーシティ(多様性)に富んだ「集合知」が不可欠である。
  • ダイバーシティ(多様性)とは、「性別や年齢、国籍や文化、価値観や考え方など、人々が持つさまざまな特徴や背景」のことである。
  • 集合知とは、「個々人の知識や経験、アイデアなどを共有し、組み合わせて新しい知識や解決策を生み出すこと」である。
  • ダイバーシティに富んだチームは、集合知を高めることができる。
  • 集合知を高めることで、チームは、より多くの視点や情報にアクセスし、より創造的で革新的なアウトプットを生み出すことができる。
  • ダイバーシティに富んだチームを作るためには、「カルチャー・アド」という考え方が有効である。
  • カルチャー・アドとは、「チームの文化に何か新しいものを加える人」のことである。
  • カルチャー・アドを採用することで、チームは、自分たちの常識や慣習に囚われず、柔軟に変化に対応することができる。

第4章 〝一瞬〟で差をつける「チーム時間」の使い方

  • よい集合知を得るには、完璧主義ではなく、「実験主義」でなければならない
  • 実験主義とは、「仮説を立てて素早く試してみること」である。
  • 実験主義を行うことで、チームは、失敗を恐れずに挑戦し、フィードバックを得て改善することができる。
  • 実験主義を行うためには、「心理的安全性」が必要であり、「実験のルール」を決めておくことが大切である。
  • 心理的安全性があれば、挑発だってできる。
  • 挑発とは、「相手の考えや行動に対して、刺激的な質問やコメントをすること」である。
  • 挑発をすることで、チームは、自分たちの思い込みや偏見に気づき、より深く考えることができる。
  • 挑発をするためには、「心理的安全性」が必要であり、「挑発のルール」を決めておくことが大切である。
  • チームメンバーとの会話を通じて、自分自身をアップデートする
  • 会話とは、「自分の考えや感情を伝えること」と「相手の考えや感情を受け取ること」の両方である。
  • 会話をすることで、チームは、互いに理解し合い、信頼関係を築くことができる。
  • 会話をすることで、自分は、相手から学ぶことができる。
  • 学ぶことで、自分は、自分の考えや感情を更新し、成長することができる。
  • 会話をするためには、「心理的安全性」が必要であり、「会話のルール」を決めておくことが大切である。

第5章 「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法

  • チームメンバーの「個性」に応じて接し方を変える
  • 個性とは、「人々が持つさまざまな特徴や傾向」のことである。
  • 個性は、人々の行動や思考に影響を与える。
  • 個性には、様々なタイプがあり、それぞれに強みや弱みがある。
  • マネジャーは、メンバーの個性を理解し、それぞれに合った接し方やサポートをすることが大切である。
  • 1人のマネジャーに対し、チームメンバーは7人以内にするべき
  • チームメンバーの数が多すぎると、マネジャーはメンバーとの関係性やコミュニケーションに費やす時間や労力が増える。
  • チームメンバーの数が多すぎると、メンバーはマネジャーからのフィードバックやサポートを十分に受けられない。
  • チームメンバーの数が多すぎると、チームは心理的安全性を失い、生産性が低下する。
  • チームメンバーの数は、マネジャーが適切に管理できる範囲内に抑えることが大切である。
  • タイプの異なる3人のチームメンバーを組み合わせる
  • タイプとは、「人々が持つさまざまな特徴や傾向」のことである。
  • タイプには、様々な種類があり、それぞれに強みや弱みがある。
  • タイプの異なる3人のチームメンバーを組み合わせることで、チームはダイバーシティ(多様性)を高めることができる。
  • ダイバーシティ(多様性)を高めることで、チームは集合知を高めることができる。
  • 集合知を高めることで、チームはより創造的で革新的なアウトプットを生み出すことができる。

第6章 劇的に生産性を上げる仕組みのつくり方

  • 「お仕着せの仕組み」には意味がない
  • 仕組みとは、「チームの目的や目標に沿って行うべき活動や手順」のことである。
  • 仕組みは、チームのパフォーマンスや効率を高める効果がある。
  • しかし、仕組みは、「チームメンバー自身が考えて作ったもの」でなければならない
  • 「お仕着せの仕組み」とは、「マネジャーや他者から押し付けられたもの」のことである。
  • 「お仕着せの仕組み」は、チームメンバーのモチベーションや自主性を奪い、心理的安全性を失うことになる。
  • 仕組みを作るためには、「チームメンバーが自発的に参加し、意見を出し合い、合意を形成するプロセス」が必要である。
  • 「自動化・パターン化」を積極的に取り入れること
  • 自動化とは、「繰り返し行うべき活動や手順を、人間の介入なしに行えるようにすること」である。
  • パターン化とは、「繰り返し行うべき活動や手順を、人間が慣れ親しんだ形式や方法で行えるようにすること」である。
  • 自動化・パターン化を行うことで、チームは、無駄な時間や労力を削減し、生産性や効率を高めることができる。
  • 自動化・パターン化を行うことで、チームは、メンバー同士の期待や役割を明確にし、コミュニケーションの質や効率を高めることができる。
  • 自動化・パターン化を行うことで、チームは、心理的安全性を高めることができる。
  • まずは、ちゃんとしたものでなくていい。 とにかくやってみる
  • 仕組みを作るためには、「完璧なもの」を目指すよりも、「実験主義」であることが大切である。
  • 実験主義とは、「仮説を立てて素早く試してみること」である。
  • 実験主義を行うことで、チームは、失敗を恐れずに挑戦し、フィードバックを得て改善することができる。
  • 実験主義を行うためには、「心理的安全性」が必要であり、「実験のルール」を決めておくことが大切である。
  • はっきりした「チームのゴール」があるから、仕組みが生まれる
  • 仕組みを作るためには、「チームの目的や目標」が明確でなければならない。
  • チームの目的や目標とは、「チームが存在する理由や達成すべき結果」のことである。
  • チームの目的や目標が明確であれば、チームは、仕組みを作る意義や方向性を見出すことができる。
  • チームの目的や目標が明確であれば、チームは、仕組みの効果や改善点を測定することができる。
  • チームの目的や目標を明確にするためには、「OKR」というフレームワークが有効である。
  • OKRとは、「Objectives(目標)」「Key Results(成果指標)」「Initiatives(取り組み)」の略称である。
  • OKRでは、チームメンバー自身が自発的に目標を設定し、成果指標で測定し、取り組みを実行することで、チームの目的や目標に沿った仕組みを作ることができる。

おわりに──日本ならではのやり方も、もう一度見直して!

  • 本書では、グーグルのチームづくりの方法を紹介したが、それは日本のチームにも応用できるということを示した。
  • 日本のチームにも、心理的安全性やダイバーシティ、実験主義などの要素が必要である。
  • しかし、日本のチームには、グーグルとは異なる文化や習慣もある。
  • 例えば、日本のチームでは、「和」や「空気」を重視し、「対立」や「個性」を避ける傾向がある。
  • これらの日本ならではのやり方も、一概に否定するべきではない。
  • むしろ、これらの日本ならではのやり方を、グーグルのチームづくりの方法と組み合わせて活用することで、日本のチームはさらに強くなることができる。
  • そのためには、日本のチームも、自分たちの文化や習慣に囚われず、柔軟に変化に対応することが大切である。

『世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法』を読んだ感想

ここまで本書から学んだことをまとめて来ました。最後に自分が特に感じたことを述べて終わりたいと思います。

  • 本書は、グーグルのチームづくりの方法を紹介するだけでなく、日本のチームづくりの方法も考えさせられる一冊だと思いました。
  • 心理的安全性やダイバーシティ、実験主義など、チームパフォーマンスに影響する要素が具体的に解説されていて、実践しやすいと感じました。
  • 価値観ベースの会話や適切な1on1ミーティングなど、アクション・仕組みを整備する方法も紹介されていて、参考になりました。
  • 日本のチームにも、グーグルとは異なる文化や習慣もあることを認識し、柔軟に変化に対応することが大切であることが伝わってきました。
  • チームマネジメントに関心がある人におすすめの一冊だと思いました。

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