アマゾンPMが語る「優れたPMになるための3つの道」

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AmazonのAlexaチームでPrincipal PMをつとめるVinay Athma氏によるウェビナーを見ました。英語の動画で日本語字幕も無いのですが、素晴らしい内容でしたので、自分のアウトプットを兼ねてメモしています。

優れたプロダクトを作るためには、優れたプロダクトマネージャーになる必要があります。それはどのようにすればなれるのでしょうか?先日、当ブログでも「プロダクトマネージャーに必要な技術的な知識・スキルについて」という記事を公開しましたが、当然ながら技術スキル以外にも身につけるべきものがたくさんあります。

AmazonPMのAthma氏は優れたPMになるために3つの道しるべを提供してくれました。さっそく見ていきましょう!

▼関連記事:
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1.(HOWだけではなく)WHATとWHYにフォーカスする

プロダクトマネージャーはどうしても「HOW」に意識がよりがちですが、それだけではなく、WHATとWHYにフォーカスすることが優れたPMには必須となります。
下記が具体的なHOW、WHAT&WHYのリストです。こうして見比べると、自分の業務もHOWによりすぎているな〜と思いました。

  • HOW:モックアップ、JIRAなどのユーザーストーリー、プロダクト仕様、スプリント、スケジュール、など
  • WHAT&WHY:ビジネス上の課題、ビジネスインパクト、ビジネスKPI、会社/プロダクト戦略との一貫性、など

そのためにやるべきこと

  • 月次、クオーター別のビジネスMTGに出席する
    ⇒企業全体の戦略、状況などを理解するため。
  • 戦略資料、会議資料を読む
    ⇒MTGへの出席が難しい場合は議事録や会議資料を見せてもらう
  • マネージャー、スキップマネージャー(上司のさらに上司)と話す
    ⇒より上位の視座を持っているため。定期的に依頼する。
  • 他部署の人と話す(セールス、マーケティング、法務、財務、オペレーション、など)
    ⇒プロダクトの洞察を提供する
  • IR資料を読む(上場企業に勤務してる場合)

これらをやることでどんなベネフィットがあるか

  • 組織のビジネス状況、KPIをより深く理解できる
  • ロードマップ作成や優先度付に役立つ
  • (様々なステークホルダーに)NOという理由が得られる
  • ビジネス/プロダクトリーダーとして「ビジネス言語」を得られる
  • そして、最終的にはプロダクトをよりよくし、ビジネスインパクトを得られる

2.2次的思考(より深い思考)を身につける

次に「2次的思考を身につける」ことも重要だそうです。2次的思考という言葉は聞いたことが無かったのですが、「投資で一番大切な20の教え」という投資本に出てきた言葉で、下記のような意味があるそうです。

「これは良い企業だから、株を買おう」というのが一次的思考。一方、「これは良い企業だ。ただ、周りは偉大な企業と見ているが、実際にはそうではない。この株は過大評価されていて割高だから売ろう」というのが二次的思考である。
一次的思考は単純で底が浅く、誰にでもできること(つまり、優位に立とうとする場合に役に立たないこと)である。
一次的思考をする者がみな求めるのは、「この企業の見通しは良好だから、株価は上がる」といった将来に関する見解である。
一方、二次的思考は奥が深く、複雑で入り組んでいる。二次的思考をするには、非常に多くのことを頭にいれなければならない。

1次的思考

  • 問題→解決策
  • シンプル思考
  • クイック&シンプル
  • カンタンな問題に適切

2次的思考

  • ビジネス文脈へのディープダイブ
  • 現状や述べられていないニーズの理解
  • 選択肢とそれらの見込み成果の評価
  • クリティカル・シンキング(問題の原因、インパクト分析、コスト、アーキテクチャ、パフォーマンス)
  • チームでブレスト、一人でハードな思考をする
  • 時間がかかり、努力を要する

こうして見比べると、2次的思考はかなり複雑で、深く考える必要がありますね。「ファスト&スロー」にでてくるファスト思考とスロー思考にも似たものがある気がします。

3.ベストなプロダクトを見て学ぶ

最後に、「成功したプロダクトは基準となる、素晴らしいUXを提供しているを研究しなさい。現代はそういった企業から学ぶ機会が多い。」とAmazonPMのAthma氏は言っています。

たしかに、企業向けにせよ、コンシューマ向けにせよ、優れたプロダクトを使い慣れたユーザーにとって、最低ラインのUXが存在する気がします。実際、自分も「なぜ、Twitterはサクサク行くのに、お前のところはこんなに動作が重いのか?」とか「なぜ、Googleスライドみたいに機能が全然ないのか?」とか、かなりハードルの高いフィードバックをもらうことも多かったです。。。

そのためにも、成功したプロダクトから学ぶべきだというのはすごく納得感があります。

具体的な学び方

  • 好きなプロダクトを研究する
  • 毎週1時間、カレンダーをブロックしてディープダイブする
  • 基本機能vsヘビーユーザー向け機能
  • 機能間の相互関連性
  • 製品群の統合(ex. Microsoft office)
  • プロダクトレビューを読む

などで学ぶことができます。

さいごに

以上が「優れたPMになるための3つの道」ですが、いかがでしたか?

自分は普段、HOWに頭を持っていかれたり、業務に忙殺されて深く考えられなかったり、良いプロダクトを研究する時間をとれていなかったので、この動画で学んだ内容をきちんと意識する必要があると強く思いました。(もちろん、思うだけではなく、何度もメモを振り返るなども必要ですね)

また、IR資料を読んだり、より上位会議に参加したり資料を読ませてもらうなど、あまりやったことが無いので、目から鱗でした。あと、他部署の人ともあまり話せていないな。。。

今後も、こういった海外の有益な動画や記事の紹介もしていきたいので、気に入った方はぜひ読者登録やお気に入りなどしていただけたら嬉しいです!

この辺りの本もおすすめです

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